「特許を個人で申請する方法について知りたい」
「特許を個人で申請するメリットやデメリットについて知りたい」
と気になりませんか。
新しいアイデアを形にし、他人に真似されないようにするためには「特許申請」が効果的です。しかし、特許申請は専門家に依頼するのが一般的で、個人で行うのは難しいと思われがちです。
本記事では、個人で特許申請をする具体的な手順と、メリット・デメリットについて詳しく解説します。

特許は、発明者の権利を保護し、無断で模倣されることを防ぐために取得します。特許権を取得すれば、他人がその技術を使用する際にライセンス料を請求できるほか、自社製品の競争力を高めることができます。
特許の対象となるのは、技術的なアイデアや発明であり、物、方法、用途の3つのカテゴリーに分類されます。
具体的には、以下のような発明が特許の対象となります。

特許を取得するためには、まず自分の発明が特許として認められるかを確認します。
以下のようなポイントに着目しましょう。
例えば、ある企業が新しいタイプのドアヒンジを発明したとします。このドアヒンジが既存製品とは異なり、開閉時の摩擦を減らす仕組みを持っている場合、特許の対象となる可能性があります。技術的な課題を解決し、実用的な効果を生む発明は、特許取得の可能性が高まります。
特許を申請する前に、特許庁のデータベースなどを利用して、同じような技術がすでに特許として登録されていないかを調査します。個人が無料で利用できるデータベースとしては、特許庁のJ-PlatPat(特許情報プラットフォーム)があります。
調査時のポイントは、以下のとおりです。
特許申請には、以下の書類を作成する必要があります。各書類は特許取得の際に重要な役割を果たします。
申請は、オンラインまたは郵送で行うことができます。手数料が安く、スムーズに進むため、オンラインでの申請がおすすめです。オンライン申請をする場合、電子署名のために電子証明書の準備やソフトのインストールが必要です。
出願後の審査フローの概要は、以下のとおりです。

出願料は、特許庁に対して特許出願を行う際に支払う費用です。
出願料は14,000円です。
出願審査請求料は、特許庁に対して「この発明を特許として認めるか審査してください」と依頼する際に必要な費用です。 審査請求は、出願から3年以内に行う必要があります。
費用は以下の通りです。
特許料は、特許が認められた後に支払う費用です。 1年目から3年目までの特許料は一括で支払う必要があります。4年目以降は、特許権を維持するために毎年特許料を納付します。
| 年数 | 料金 |
|---|---|
| 第1年~第3年まで | 毎年4,300円+(請求項の数×300円) |
| 第4年~第6年まで | 毎年10,300円+(請求項の数×800円) |
| 第7年~第9年まで | 毎年24,800円+(請求項の数×1,900円) |
| 第10年~第20(25)年まで | 毎年59,400円+(請求項の数×4,600円) |
電子化手数料は、書面で特許庁に提出する場合に発生する費用です。電子出願を行う場合はこの手数料は不要です。

個人で特許を申請するメリットは、費用を抑えられる点です。弁理士に依頼した場合、申請手続全体で50万円以上の費用がかかることがあります。しかし、個人で申請を行えば、特許庁に支払う実費のみで済みます。
個人で特許申請を行う場合、発明内容を細かく説明する必要があります。その過程で、発明者自身が技術的なポイントや差別化要素をより深く理解できるようになります。
例えば、明細書作成時には、発明の目的、課題、解決手段を詳細に記載する必要があります。これにより、自分の発明の価値を再確認できるだけでなく、競合技術との違いを明確に把握できます。
個人申請の場合、手続を自分のペースで進められるという自由度があります。弁理士に依頼すると、スケジュール調整や手続の一部を任せる必要がありますが、個人申請ならば自分のタイミングで書類作成や申請を行えます。
一度、個人で特許申請の手続を経験すると、特許申請に関する知識が深まります。特許申請の流れを理解することで、次回以降の申請がスムーズになります。

特許申請は、特許法や特許庁の手続に関する専門知識が必要です。特許の要となる明細書や特許請求の範囲の作成には、専門的な表現や記載方法が求められ、法律用語や技術用語の適切な使用が重要です。弁理士などの専門家に依頼すれば、こうした問題を避けることができますが、個人で申請する場合は、特許庁のガイドラインをよく確認し、事前に知識を身につける必要があります。
特許申請は、調査、書類作成、審査請求、対応など、多くの時間と労力が必要です。特に、先行技術の調査に時間を要することが多く、既存の特許を把握するために特許庁のデータベース(J-PlatPat等)を活用する必要があります。
特許申請後に、審査官から拒絶理由通知が送られることがあります。この通知に対して、意見書や補正書を提出する必要があり、専門的な知識がないと適切に対応するのが難しくなります。
特許申請には、複数の期限があります。これらの期限を正確に管理し、遅れなく手続を行う必要があります。期限を守らなければ、申請が却下されたり、特許が拒絶されたりすることもあるため、厳密な管理が求められます。
個人で特許を申請することは、費用を抑えられる一方で、専門知識が必要なため時間と労力がかかります。特許取得を成功させるには、手続の流れや期限管理を正確に把握することが重要です。特許申請に関する疑問や不安があれば、当事務所までお気軽にご相談ください。