「不正競争防止法と商標法にはどのような違いがあるのだろうか」
「不正競争防止法と商標法には、どのような関係性があるのだろうか」
と気になりませんか。
ビジネスにおいて、企業の独自性を守るためには、知的財産の保護が重要です。
本記事では、これら2つの法律がどのように企業の知的財産を守っているのか、またそれぞれの違いやリスクについて詳しく解説します。

事業者同士の公正な競争を守ることと、国際的な取り決めをしっかり守り、それを実現するために、不正な競争を防ぐためのルールを作り、不正競争によって生じた損害に対して適切な対応を行うことを定めています。最終的には、これらの取組みを通じて、日本の経済が健全に成長するようにすることが目的です。
不正競争防止法で規制される行為には、以下のようなものがあります。
これらの行為は、企業のブランドや知的財産を侵害するだけでなく、市場全体の競争環境を悪化させる恐れがあるため、厳しく規制されています。

商標(商品やサービスの名前やロゴなど)を守るためのものです。商標をしっかり保護することで、その名前やロゴを使っている会社やお店が信頼されるようにします。これによって、産業が成長し、商品やサービスを選ぶお客さんも安心できるようにすることが目的です。
企業が商標を登録する主な理由は、以下のとおりです。

商標法は、登録された商標に対して法的な保護を提供しますが、守られる範囲が限られています。例えば、商標登録していないものや、企業の営業秘密(これはそもそも登録して公にしたくない情報です)などは商標法では保護されません。このような場合、不正競争防止法が重要な役割を果たします。不正競争防止法は、商標法では守られない未登録の商標を守り、営業秘密の侵害行為等を規制し、企業が広範囲で知的財産を守る手段を提供します。
商標法では商標登録が前提となりますが、不正競争防止法に基づく保護を受けるために商標登録は不要です。これは、商標登録をしていない品物やサービスでも、不正な行為に対して保護が可能であることを意味します。例えば、市場で使われているブランド名等が、他者によって無断で使用された場合、不正競争防止法に基づいて差止めや損害賠償を請求することができます。商標法で守られていない部分でも、不正競争防止法の適用が可能なため、特定の状況では商標登録がない企業でも法的な措置をとることができます。このように、商標法と不正競争防止法は互いに補完し合い、企業の知的財産を広範囲に保護するための強力な手段として機能します。

例えば、損害賠償請求をする場合、侵害を行った者による故意または過失の存在が要件となります。これに関していえば、商標法では特許法の準用があり、過失が推定されます。つまり、訴える人が、訴えられる人の過失を立証する必要性がないのです。一方で、不正競争防止法では、その立証責任を訴える人が負うことになり、非常に負担が重くなります。
不正競争防止法において商標を守るのは周知表示混同惹起行為と、著名表示冒用行為が該当します。この2つはそれぞれに高いハードルがあります。
このように、非常に高い適用ハードルが存在します。
先述したように、不正競争防止法の適用において、商品の知名度や市場での認知度が重要な要素となります。特に、未登録の商標やブランドの場合、その知名度が低ければ、不正競争防止法による保護を受けにくくなる可能性があります。裁判所は、品物やブランドが消費者に広く認知されているかどうかを判断基準の一つとすることがあるため、知名度が低い品物は、法的な保護が十分に得られないことがあります。

地域限定で販売される品物については、できるだけ早い段階で商標登録を行うことが推奨されます。知名度が低いと、不正競争防止法の保護を受けられない可能性が高いからです。地域限定の品物であっても、商標登録をすることで、商標法の保護を受けることが可能です。不正競争防止法における周知性や著名性のハードルがなく、安定した事業運営が可能です。
商標登録は、単なるブランド保護だけでなく、ブランド価値の向上にも寄与します。商標が法的に守られていることは、消費者に対して信頼と安心感を与え、企業のブランドイメージを強化します。特に、長期的なブランド戦略を考える際には、商標登録を意識して行うことが重要です。不正競争防止法ではこれまでも解説したとおり、適用されるためのハードルが高い傾向にあります。
不正競争防止法と商標法は、企業の知的財産を守り、公正な競争を維持するための重要なツールです。商標法は登録された商標を中心に企業のブランドを守る一方、不正競争防止法は、商標登録されていないものや広範囲な不正行為から企業を守ります。当事務所では、商標登録や不正競争防止に関するご相談を承っております。お気軽にご相談ください。