著作権や商標、IT・知財法務にお困りなら
お気軽にご相談ください

著作権や商標、IT・知財法務にお困りなら
お気軽にご相談ください

知的財産コラム

商標登録までの期間はどれくらいかかるの?期間や時間がかかる理由を解説

投稿日:2026年04月28日 更新日:2026年04月28日

「商標登録期間はどれくらいかかるのだろうか」
「商標登録の期間は長いのだろうか」
と気になりませんか。
商標登録を待つ期間は、おおむね4ヶ月以上かかります。この間、商標申請は厳密な審査プロセスを経て進行します。商標登録を迅速化する方法も存在しますが、その利用には注意が必要です。本記事では、商標登録までの期間や時間がかかる理由をより詳しく解説していきます。

商標登録までの期間はどれくらいかかる?


弁護士
野俣 智裕
商標登録までの期間については、制度ごとに早さに違いがあります。ここでは、通常審査、早期審査制度、ファストトラック制度について解説します。

通常の審査期間

通常の商標登録の審査期間は、通常4ヶ月から9ヶ月ほどかかります。半年以上経過しても連絡がないと、心配になることもありますが、多くの出願があるため、特許庁の処理能力には限界があります。審査部門が分野ごとに分かれているため、審査期間はケースバイケースで異なります。審査を早めたい場合は、早期審査制度を活用する方法があります。

早期審査制度とは

早期審査制度は、商標出願者が商標登録審査を通常よりも早く受けるための制度です。通常の商標審査期間は半年以上かかることがありますが、早期審査制度を利用することで審査期間を短縮することができます
具体的には、出願者が早期審査を希望する場合、出願時に特定の要件を満たす必要があります。これには、早期審査に関する特定の条件や基準を満たすことが含まれます。例えば、商標を既に使用しているか、あるいは使用の準備を相当程度進めているか、などが条件の一部です。早期審査制度を利用することで、出願から審査結果が通知されるまでの期間を通常よりも短縮することができます。これにより、商標登録を急いでいる場合や、商標の使用を早めたい場合に役立ちます。ただし、早期審査を申請する際には、一定の手続きや条件があります。出願者は申請書類を提出し、審査期間の短縮を希望する旨を明確にする必要があります。

ファストトラック制度とは

ファストトラック制度は、令和5年3月末日に受付が休止された制度です。この審査制度は、出願者が特定の条件を満たすことで、審査期間を短縮し、商標登録を早めることができました。
かつて通常の審査期間が1年近くかかる中、ファストトラック制度を利用することで、約9か月で審査結果が通知された場合がありました。現在は審査速度を早めた結果、通常審査でも半年で終わるケースもあり、休止に至っています。ただし、制度の受付が終了した今、再開される可能性もありますが、現時点では未定です。ファストトラック制度を活用したいと考える場合は、最新の情報を確認し、再開された際に申請する必要があります。

審査期間が長い理由


弁護士
野俣 智裕
商標登録の審査期間が長引く理由はいくつかあります。
第一に、特許庁が受け入れる商標出願の数が増加していることが挙げられます。増加する出願数に対応するため、審査官の数や体制を増強する必要がありますが、その過程には時間がかかります。また、審査の過程で出願に関する様々な要素を検討する必要があります。これには、商標が他の商標と類似していないか、普通の言葉や一般的な記号ではないか、法律や規制に違反していないか、などが含まれます。
さらに、商標の出願者や代理人からの書類の提出や情報の提供を待つこともあります。加えて、国際的な商標登録制度との調整も時間を要します。商標が国際的な保護を求める場合、それぞれの国や地域の法的要件に合致するように調整する必要があります。

早期審査制度のメリットとデメリット


弁護士
野俣 智裕
ここでは、早期審査制度のメリットとデメリットについて解説します。

早期審査制度のメリット

早期審査制度の利点は、迅速に審査結果を知ることができる点にあります。通常の審査に比べて、2ヶ月程度で結果が通知されることもあります。通常の審査期間が4ヶ月から9ヶ月かかることを考えると、大幅に時間を短縮できます。
また、自社の製品が模倣されている場合には、商標登録を迅速に行うことでその模倣を防ぐことができます。さらに、将来自社が使用する商標が既に登録されていないかどうか、その商標が利用可能かどうかを早急に確認できます。

早期審査制度のデメリット

早期審査制度のデメリットは、出願対象がかなり狭くなり、限定されてしまうということです。使用中かつ使用準備中(それも通常よりも準備が進んでいることが条件)であることなど、商標には制限がかかります。また、関連証拠の提供が必要であり、それにより準備や手続に追加の負担が生じる可能性があります。さらに、申請手続が必要で費用が発生する点もデメリットです。早期審査に関する事情説明書を提出する必要があり、それに応じて追加の費用が発生します。

ファストトラック審査制度のメリットとデメリット


弁護士
野俣 智裕
ここでは、現在、受付休止中のファストトラック制度のメリットとデメリットについて解説します。

ファストトラック審査制度のメリット

ファストトラック制度のメリットは、早期審査制度と同様に、審査が早く終わることにあります。自社が販売している商品が実は他社の商標を侵害していたといったケースや、反対に他者が模倣品販売をしている場合などに対応可能です。さらに、早期審査制度のように特別な申請がいらず、条件に合致していれば、自動的に適用されていました。

ファストトラック審査制度のデメリット

ファストトラック制度のデメリットは書類不備があると審査対象外となってしまう点にありました。また、全く新しいタイプの製品には向いておらず、類似商品や指定役務基準、商標法施行規則、商品・サービスの国際分類表などの資料にない製品には適用されませんでした。

商標登録で実施される2種類の審査


弁護士
野俣 智裕
商標登録で実施される検査には、方式審査と、実体審査の2種類があります。ここでは、それぞれについて解説します。

方式審査

方式審査は、商標出願が特許庁に提出された直後に行われる審査の一環です。この審査は、出願された商標が法的要件や形式的要件を満たしているかどうかを確認するためのものです。 方式審査では、以下のような項目が検討されます。

  • 出願人の資格: 出願者が商標の登録資格を持っているかどうかが確認されます。
  • 書式の正確性: 出願書類の書式が正しいかどうかが確認されます。
  • 手数料の納付: 出願手数料が正しく納付されているかどうかが確認されます。

方式審査が合格すると、出願は次の段階である実体審査に進むことができます。

実体審査

実体審査は、商標出願が方式審査をパスした後に行われる審査の一環です。この審査は、商標が登録要件を満たしているかどうかを確認するためのものです。 具体的には、以下のような項目が実体審査で検討されます。

  • 商品や役務の区分と記載の正確性: 出願商標に指定された商品や役務が正確に分類されているかどうかが確認されます。
  • 商標の識別力: 商標が他と区別できる識別力を持っているかどうかが評価されます。
  • 普通名称や慣用商標としての使用可能性: 商標が普通の名称や慣用商標としての使用に適していないかどうかが確認されます。
  • 類似商標の存在: 他の商標と混同される可能性がある類似商標が存在するかどうかが確認されます。

これらの要件を満たしている場合、商標は登録される可能性があります。実体審査を通過すると、商標登録が正式に完了し、商標権が発生します。

審査期間が延びるケース


弁護士
野俣 智裕
商標の審査には、審査期間が伸びてしまうケースがあります。ここでは、拒絶通知や、審判移行、訴訟移行について解説します。

拒絶理由通知

商標出願が方式審査および実体審査を経て、特許庁から拒絶理由通知を受けることがあります。この通知は、商標に関する問題点や欠陥を指摘し、出願者に対して修正や説明を求めるものです。出願者が適切に応答しなければならないため、審査期間が延びることがあります。また、期間内に応答しない場合は、審査不合格が確定します。

審判移行

商標審査の結果、出願者と特許庁の意見が対立する場合、出願者は商標審判を求めることができます。この場合、商標審判を行うための手続きが開始され、その結果が出るまで審査期間が延びる可能性があります。

訴訟移行

商標審査や審判の結果に不服を持つ出願者は、裁判所に訴訟を起こすことができます。商標訴訟は複雑で時間がかかるため、訴訟が移行すると審査期間が大幅に延長される可能性があります。訴訟は弁護士と弁理士に任せることが一般的です。

まとめ

商標登録までの期間は様々な要因によって変動しますが、通常の審査期間は4ヶ月から9ヶ月ほどかかります。商標登録の審査には、方式審査と実体審査の2つの段階があり、これらの審査が行われるために時間がかかります。また、商標登録の審査期間が長引く理由には、出願数の増加や審査官の体制不足、関連証拠の提供などが挙げられます。商標の登録の期間を短縮したい方は、ぜひ当事務所までお気軽に相談ください。

よくある質問

Q.商標登録にかかる一般的な期間はどのくらいですか?
A.通常の審査期間は約4か月から9か月ほどです。
野俣智裕
記事の監修者
代表弁護士野俣智裕
弁護士法人 ダーウィン法律事務所 代表弁護士
■東京弁護士会
■日弁連信託センター

知的財産に関するお悩みは、お電話かメールフォームにて受付けております

初回相談(20分まで)は無料です。お気軽にご相談ください。
※利益相反等の確認ができない場合には対応出来かねることもございますので、予めご了承ください。
※メールフォームからのお問合せの場合、返信にお時間を要します。お急ぎの方はお電話にてご連絡ください。