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知的財産コラム

商標権侵害とは?会社を守るために重要な知識を解説します

投稿日:2026年02月13日 更新日:2026年02月13日
商標権侵害とは?会社を守るために重要な知識を解説します

商標権侵害とは、企業が他者から自社のブランドや商品を保護するために重要な概念です。競争が激化するビジネス環境において、他社が類似した商標を、悪意を持って使用することや、自社の商標を模倣することで、企業の信頼性や市場競争力が脅かされる可能性があります。本記事では、商標権侵害の概要や対処法について詳しく解説していきます。

商標権侵害とは?


弁護士
野俣 智裕

商標権侵害とは、他者が自社の商標を勝手に使うことや、似た商標を使うことによって、商標所有者の権利を侵害する行為を指します。具体的には、登録商標と同一または類似した商標を使用することや、同じまたは類似した商品や役務に登録商標と似た商標を使用することが挙げられます。

商標権侵害が認定される要件


弁護士
野俣 智裕

商標権侵害が認定されるためには、いくつかの要件があります。ここでは、認定される要件について解説します。

登録商標を使用しているか、類似範囲で使用している

商標権侵害が認定されるためには、他者が自社の登録商標を使用するか、それに類似した商標を使用することが要件です。登録商標と同一または類似した商標を使用されると、消費者が混乱しやすくなり、権利が侵害される可能性が高まります。

商標的使用をされていること

他の人の登録商標を、勝手に使用することを、商標的使用と言います。 商標的使用とは、他者が登録した商標を、自身の商品やサービスに関連づけて使用することを指します。つまり、商標を使用することで商品やサービスを識別し、その出所を表示する行為です。例えば、他社の商標を自社の商品に付けることや、広告や販売促進活動で商標を使用することが該当します。商標的使用は、商標法上で保護される商標権を侵害する行為として認識されます。

間接侵害

間接侵害とは、商標権を侵害する行為そのものではないが、侵害を助長する行為や同等の影響をもたらす行為が間接侵害に該当します。具体的な例としては、商標権者の許可を得ずに商標を使用する製造業者や販売業者に対して、商標権者と同じまたは類似した商標を使用する商品を供給する行為が挙げられます。

転売による商標権侵害


弁護士
野俣 智裕

商品の転売自体は商標権の侵害とは判断されませんが、特定の行為によって認定される可能性があります。この記事では、侵害と判断された転売の事例について詳しく説明します。

販売予定ではないサンプル・不良品を販売する行為

販売予定ではないサンプルや不良品を転売する行為は侵害に該当します。権利者がこれらの商品を販売する予定がない場合、それらを市場に供給することで信頼性が損なわれ、消費者に混乱を招く可能性があります。商標は商品の出所を識別するための重要な手段です。

真正品を小分けにして転売してしまう行為

真正品を小分けにして転売する行為は、商標の役割である自他商品の識別機能を害し、商標権侵害に該当します。販売した商品をそのままにせず、無許可で小分けにして再販することは、商品の特性や品質が保証されない可能性があるため、消費者に混乱を招くことがあります。

改造して転売をする行為

商品を改造して転売する行為は、侵害に該当します。商標権者が販売した製品を改造し、その改造品を再販することは元の商品とは違った特性や、品質を持つ可能性があります。改造された商品が元の商品とは異なる外観や性能を持つ場合、消費者に誤解される可能性があるのです。

商品を再包装して転売する行為

商品を、再包装し、転売する行為は、商標権侵害に該当します。商標権者が販売した真正品を再包装し、その包装を変更したり、新しいラベルやパッケージを貼り付けたりして転売する行為は、商標の識別機能を損なう可能性があります。

商標権を侵害された場合にできる対処


弁護士
野俣 智裕
商標権を侵害された場合にできる対処として、損害賠償請求や、刑事告訴などがあります。ここでは、それぞれについて解説します。

損害賠償請求

商標権侵害が発生した際、侵害者に対して損害賠償の請求を行うことができます。まず、侵害を停止するように侵害者に求める差止請求を行います。そして、損害が発生した際には、その損害額に相当する金銭を侵害者に請求します。侵害者が商標権者の商標登録を知らなかった場合でも、商標権侵害が認定された際は、侵害者の過失が推定されます。損害金額の算定を容易にするための規定があります。

刑事告訴

商標権侵害を受けた場合、刑事告訴を行うことができます。商標権侵害行為には刑事罰が科される可能性があります。被害者は警察や検察官に被害を届け出て、刑事告訴を行うことができます。商標権侵害の場合、被害者が告訴しなくても警察などが捜査、検察官が起訴することができますが、被害者が告訴を行うことが捜査の端緒となります。

商標権侵害に関する判例


弁護士
野俣 智裕

裁判所は、様々な行為をどのように判断しているのでしょうか。ここでは、商標権侵害に関する判例を解説します。

ハイミー事件

ハイミー事件は、一旦パチンコ業者に、景品用に、卸売りした製造業者(原告)の調味料「ハイ・ミー」が、その後、被告により、パチンコ業者から買い集められ、再び新しい段ボール包装に詰め替えられ、新品として装ってパチンコ業者に再び卸売りされたという事案です。この事件では、商標法に基づき、商標権侵害の問題が争われました。具体的には、商標権者である製造業者の商標「ハイ・ミー」が、無断で他の包装に付され、その商品が再販されたことが問題視されました。最高裁判所の判決では、正当な権限がないのに商標を付した商品を販売する目的で所持する行為は、商標権侵害として成立するとされました。また、新しい段ボール箱に詰め替えられた商品であっても、商標権侵害に該当するという判断が示されました。

IKEA事件

「IKEA事件」は、イケア(IKEA International Group)と買物代行業者との間で起きた法的争いを指しています。イケアは、世界最大の家具販売店であり、訴訟当時の販売スタイルはお客さんが店舗で商品を見て購入する形式が一般的でした。一方、買物代行業者は、イケアの商品を代理で購入し、顧客に発送するビジネスを展開していました。イケアは来店して購入することが当時の販売スタイルであったため、買い物代行業者が店に行けない購入者の代わりに商品を購入して販売する手法で商売をしていました。この事件では、買物代行業者が自社ウェブサイトにおいてイケアの商標や商品写真を無断で使用し、またメタタグやタイトルタグとしてイケアの商標を使用したことが問題となりました。イケアはこれらの行為が商標権侵害、著作権侵害、不正競争行為に該当するとして、買物代行業者を提訴しました。裁判所は、買物代行業者の行為がイケアの商標権と著作権を侵害し、不正競争行為に該当すると判断しました。特に、買物代行業者のウェブサイトにおけるメタタグやタイトルタグの使用が商標的使用に当たると判断されました。メタタグやタイトルタグそのものは通常、ソースを見る動作をしなければ、ホームページ閲覧中は目で見ることができないため、商標侵害にはあたらないのではないか、という見方もありますが、この判決では認められたことで注目されました。

まとめ


弁護士
野俣 智裕

お気軽にご相談ください。

今回は、商標権の侵害に対する対処法について解説しました。商標権を侵害されて困っている方はぜひ、当事務所までご相談ください。

よくある質問

Q.商標権侵害とは何ですか?
A.他者が登録商標を無断で使用または類似商標を使用し、消費者を混乱させる行為です。
野俣智裕
記事の監修者
代表弁護士野俣智裕
弁護士法人 ダーウィン法律事務所 代表弁護士
■東京弁護士会
■日弁連信託センター

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