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知的財産コラム

個人情報漏洩対策とは?企業と個人がするべき対策を徹底解説

投稿日:2026年09月02日 更新日:2026年09月02日

「個人情報の漏洩対策は、どのようにすればよいのだろうか」
「個人情報が漏洩しないように、どのような対策をすればよいのか具体的に知りたい」
と気になりませんか。
インターネットやデジタル技術の普及により、私たちは日常的に個人情報を利用しています。ところが、ひとたび個人情報が漏洩すれば、個人の生活や企業活動に大きなダメージを与える可能性があります。企業にとっては信用問題や法的リスクにつながり、個人にとっては金銭的被害やプライバシーの侵害につながることも珍しくありません。
この記事では、個人情報漏洩で起こり得るリスクや主な原因を整理したうえで、企業と個人それぞれが実践すべき具体的な対策、そして万が一漏洩してしまった際の対応方法について解説します。

個人情報漏洩で発生し得るリスク


弁護士
野俣 智裕
ここでは、個人情報漏洩で発生するリスクや被害について解説します。

個人に起こり得る被害

個人が被る代表的なリスクは、金銭的被害やプライバシーの侵害です。クレジットカード番号が流出すれば不正利用される恐れがあり、銀行口座情報が盗まれれば不正送金の被害に遭うこともあります。また、住所や電話番号、勤務先といった情報が悪用され、しつこい勧誘や詐欺のターゲットにされる可能性もあります。
さらに近年では、SNS上で公開していた情報と漏洩したデータが組み合わされ、なりすまし被害や誹謗中傷につながるケースも報告されています。被害は一度生じると長期にわたり尾を引くため、予防が欠かせません。

企業に発生しやすいトラブル

企業の場合、最も大きなリスクは信用失墜と法的責任です。顧客情報や取引先の情報が漏洩すると、社会的信頼を大きく失い、売上げの減少や契約解除につながる可能性があります。
さらに、個人情報保護法違反として行政措置や罰則を受けるリスクもあります。訴訟に発展する事例も少なくなく、損害賠償責任を負うケースも見られます。内部統制が不十分であったと判断されれば、コンプライアンス上の問題として経営陣の責任が問われることにもなりかねません。

情報漏洩の主な原因


弁護士
野俣 智裕
個人情報漏洩の原因は、大きく分けて「外部攻撃」「人的ミス」「内部不正」の3つです。

外部攻撃(不正アクセス・マルウェア)

サイバー攻撃は依然として最も大きな脅威です。攻撃者は脆弱なシステムを狙って侵入し、顧客情報や取引データを盗み取ります。マルウェア感染による情報流出や、不正アクセスによるID・パスワードの窃取は後を絶ちません。

人的ミス(誤送信・設定ミス・紛失)

企業で特に多いのは従業員のミスによる情報漏洩です。メールの誤送信、添付ファイルの設定ミス、USBメモリやノートPCの紛失など、悪意はなくとも結果的に重大な漏洩を招くケースが目立ちます。

内部不正(従業員による持ち出し)

意外に軽視できないのが、従業員による故意の持出しや不正利用です。転職時に顧客リストを持ち出したり、副業目的でデータを売買したりする事例が報告されています。組織内での管理が不十分だと、内部不正を防ぐことは難しくなります。

企業が実施すべき情報漏洩対策


弁護士
野俣 智裕
ここでは、企業が実施すべき情報漏洩対策について解説します。

アクセス権限を最小化し多要素認証を導入する

全社員がすべての情報にアクセスできる状態は危険です。業務に必要な範囲に限定して権限を付与し、不要なアクセスを遮断しましょう。また、パスワード認証だけでなく、多要素認証(SMSコード、生体認証など)を導入することで、不正ログインのリスクを大幅に下げられます。

従業員教育を定期的に行い、セキュリティ意識を浸透させる

従業員のセキュリティ意識が低いと、誤送信や不審メールの開封といったヒューマンエラーが増加します。定期的に研修やeラーニングを実施し、最新の脅威や注意点を共有することが効果的です。

重要データは暗号化し、持出しルールを徹底する

顧客情報や取引先データは、外部に流出してしまうと大きな被害につながります。そのため、ファイルを保存する段階で暗号化を行い、盗難や紛失時にも内容が読み取られないようにすることが重要です。ノートPCはフルディスク暗号化、メール送信はパスワード付きファイルや暗号化リンクを利用するなど、複数の対策を組み合わせるのが効果的です。あわせて、USBメモリや私物端末でのデータ持出しは禁止するなど、ルールを明確にして従業員に周知しておく必要があります。

操作ログを記録し、内部不正を早期に検知する

「誰が、いつ、どの情報にアクセスしたのか」を記録しておくことは、内部不正を防ぐために欠かせません。特に、深夜に大量のデータがコピーされる、普段使わない部署のファイルに繰り返しアクセスがあるといった異常は、早期発見すれば被害の拡大を防げます。操作ログはシステムに自動で残し、定期的に確認する仕組みを整えることが大切です。

定期的にシステムの脆弱性診断を実施する

システムは常に新たな脆弱性が発見されるため、定期的に診断やアップデートを行うことが欠かせません。外部専門家によるペネトレーションテスト(侵入テスト)を受けるのも有効です。

インシデント対応マニュアルを整備し、初動対応訓練を行う

漏洩が発生した際の初動対応が遅れると、被害が拡大しやすくなります。社内にインシデント対応マニュアルを整備し、シミュレーション訓練を定期的に行っておくことが重要です。

個人ができる情報漏洩対策


弁護士
野俣 智裕
ここでは、日常生活の中で取り組める情報漏洩対策について解説します。

パスワード管理と二段階認証

安易なパスワードの使い回しは、情報漏洩の大きな原因になります。
SNSやネットバンキングなど、複数のサービスで同じパスワードを利用していると、一つのサービスから流出した情報が他でも悪用されてしまいます。
対策としては、パスワード管理アプリを活用し、複雑で推測されにくい文字列をサービスごとに設定することが有効です。
さらに二段階認証を導入すれば、万が一パスワードが漏れても不正アクセスを防ぐことができます。

不審メール・フィッシングへの警戒

実在する企業や金融機関を装ったフィッシングメールは、年々巧妙化しています。
件名や送信元が本物そっくりでも、リンク先が偽サイトであるケースは少なくありません。
メールのURLを安易にクリックしない、添付ファイルは開かない、といった基本動作を徹底することが大切です。
少しでも違和感を覚えたら、必ず公式サイトや正規アプリから直接アクセスして確認するようにしましょう。

SNSやフリーWi-Fi利用時の注意

SNSでは、何気ない投稿から自宅や勤務先を特定されるケースがあります。
位置情報や顔写真を公開する際には十分注意が必要です。
また、カフェや空港などのフリーWi-Fiは通信が暗号化されていない場合があり、個人情報を傍受されるリスクがあります。
やむを得ず利用する際にはVPNを活用するか、重要な入力は避けるようにしましょう。

情報漏洩が発生した場合の対応


弁護士
野俣 智裕
ここでは、万が一情報漏洩が起こってしまった場合に、個人と企業がそれぞれ取るべき対応について解説します。

個人が取るべき対応

個人情報が漏洩した可能性を感じたら、まずは被害の拡大を防ぐ行動が必要です。
クレジットカード番号や銀行口座が関わる場合には、すぐにカード会社や金融機関へ連絡し、利用停止や再発行の手続を行います。
また、パスワードが流出した疑いがあるときは、速やかに変更することが大切です。
特に同じパスワードを複数のサービスで使っている場合、連鎖的に不正利用される危険があります。
SNSやメールアカウントも、不正ログインの形跡がないか確認しましょう。

企業がとるべき対応

企業で情報漏洩が発覚した場合には、迅速かつ透明性のある対応が求められます。
まずは流出の範囲や原因を特定し、影響を受ける可能性のある顧客や取引先に速やかに通知することが重要です。
並行して、システムの遮断やパスワードの強制リセットなど、被害拡大を防止する措置を講じます。
さらに、個人情報保護委員会への報告義務を果たし、必要に応じて公表を行うことで、社会的信頼を守る姿勢を示す必要があります。
その後は、原因分析と再発防止策の策定を徹底し、社内教育やシステム改善に反映させることが欠かせません。

まとめ

個人情報の漏洩は、金銭的被害や信用失墜といった深刻な影響をもたらす可能性があります。原因は外部攻撃だけでなく、人的ミスや内部不正など身近なところにも潜んでいます。企業はシステム面と教育面の両方から対策を講じ、個人も日常的な注意を怠らないことが大切です。万一の際には迅速な初動対応が被害拡大を防ぎます。
個人情報に関する不安や具体的な対策については、当事務所までお気軽にご相談ください。

野俣智裕
記事の監修者
代表弁護士野俣智裕
弁護士法人 ダーウィン法律事務所 代表弁護士
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